醸界通信2023年9月13日増刊号(TOPICS)


8月のビール類市場は5%増 ビールカテゴリーは好調に推移

 2023年8月のビール類販売数量は5%増で2ヶ月連続のプラスとなった。猛暑や人流の回復で業務用が約3割増となり、4社ともビールカテゴリーが好調に推移した。

 

 アサヒビールは、8月のビール類売上金額が前年比111%、1月からの累計は104%となった。業務用の回復により樽・瓶容器は同130%の大幅増。「スーパードライ」は8月の販売数量が同109%、累計でも105%と前年を上回り、「スタイルフリー」の販売数量は8月、累計ともに前年を2%下回ったが、「クリアアサヒ」の販売数量は8月13%増。10月からの酒税改正に伴う新ジャンル商品のまとめ買いによる。累計では3%のプラス。アルコールテイスト飲料(微アルコールを含む)は金額ベースで8月12%、累計5%のプラス。

 

 8月のビール類以外の酒類の販売金額前年対比は、洋酒118%、RTD111%、ワイン103%、焼酎123%で、累計でも4カテゴリーともに前年を上回っている。

 

 8月のキリンビールは、ビール類販売数量が前年比100%。このうち「一番搾り」は業務用の回復により同111%の大幅増。「スプリングバレー」ブランド計は同158%。「淡麗グリーンラベル」は同92%、「本麒麟」は同109%。RTD計は同103%だったが、「氷結」ブランド計は同115%の大幅増。

 

 サントリーは8月のビール類販売数量が前年比117%、累計でも114%の大幅増で市場を大きく上回った。ビールカテゴリーは同140%、累計135%。「ザ・プレミアム・モルツ」ブランド計は1月からの累計が11%増、「パーフェクトサントリービール」は3%増と前年を上回り、「サントリー生ビール」の累計販売数量は263万ケース(大びん換算)となった。新ジャンルは「金麦」ブランドが好調に推移、8月は8%プラスとなった。

 

 サントリーの国内酒類事業は好調を維持、金額ベースでは8月16%、累計14%のプラス(ノン・・・


ビール類の減税要望を継続 ビール酒造組合新会長代表理事西田英一郎氏が記者会見

 8月1日、ビール酒造組合会長代表理事に就任した西田英一郎氏は24日に記者会見、ビール酒造組合の主な活動(「アルコール関連問題」「公正取引推進」「2024年物流問題」への取り組みと、「酒税に関する要望活動」「環境」「原料」「技術力向上」への取組み)について説明した。

 

 ▽アルコール関連問題への取組み=ビール酒造組合はWHOやアルコール関連問題の世界的な動向についてWBA(世界のビール組合連合組織)やIARD(責任ある飲酒のための世界連盟)を通じて情報収集。国内では酒中連の一員としてアルコール関連の政策に意見・提言を行い、有害な飲酒を低減させるための取組みを推進、酒類を製造・販売する企業としての社会的責任を果たし、国内外のアルコール関連の政策に関与するとともに、国内における「第2期 アルコール健康障害対策推進基本計画」に基づき、20歳未満飲酒防止や女性の適正飲酒等のアルコールの有害な飲酒を低減させるための各種啓発活動にも自主的に対応していく。

 

 ▽公正取引推進への取組み=ビール酒造組合は「ビール製造業における景品類の提供の制限に関する公正競争規約」および「ビールの表示に関する公正競争規約」を自主的に定め、その適正な運用を推進、公正な取引を継続して推進していく。

 

 ▽物流効率化への取り組み=ビール酒造組合の会員各社は、これまでも物流効率を高めるための対策を講じ、商品の安定輸送に努めてきたが、国内におけるドライバー不足はさらに深刻さを増し、人口減や高齢化の進展等によるビール消費量の減少による輸送効率の悪化が予測される。さらに、カーボンニュートラルの取組みや国が推進する物流標準化など、我々が取組むべき課題は多面的で難度が高いものであり、業界として課題解決に取組む必要性が高い。

 

来年4月からはトラックドライバーの時間外労働の上限規制が施行され、物流環境が一層厳しくなる。ビール酒造組合は政府から示された物流の適正化・生産性向上に向けたガイドラインの実行をベースに、受注締め日から納品までのリードタイムの延長の推進や長時間待機・付帯作業の削減など、当面は商品の安定輸送のための課題解決に取組む。物流課題の解決については、卸売店様との協力体制を深め、メーカー・卸・小売のサ・・・


「ビールの新しい景色」実現へ キリンが23年下期ビール新商品発表会

 同部長は2023年上期の社会・酒類市場の環境について、「価値を感じるものへの消費意欲上昇(コロナ5類移行に伴う消費マインドの高まり、人や社会との繋がりの大切さ、持続可能な社会の実現に向けた意識の浸透)」、「多様な価値観の広がり(酒税改正による"ビール"への注目、相次ぐ値上げによる節約志向、円安の進行・原材料高)の中、1~7月の『一番搾り』計の販売数量は前年比7%、『同 糖質0」は同約35%の伸びを記録。クラフトビールではクラフトビール飲用体験の創出、飲食店ごとの特色を生かした〝ペアリング提案〟などを行い、『スプリングバレー サマークラフトエール〈香〉』は計画比約4割増となった。

 

今後は「段階的な酒税改正により"ビール"への注目高まると見られ、今までの延長線上ではなく、目まぐるしい環境変化の中でお客様のインサイトを捉えて新たな提案を続けていく」と語り、「ビールの新しい景色」実現に向けて〝強固なブランド体系の構築〟と〝多様な価値観〟で楽しむことへの消費マインドに対応、『一番搾りやわらか仕立て』を10月10日、「SPRING VALLEY JAPAN ALE〈香〉」を10月24日から発売。2023年の『一番搾り』ブランド販売数量を2880万ケース(大びん換算)、前年比3・5%増、『スプリングバレー』ブランド販売数量を230万ケース(同)、同36・5%増とすると発表した。

 

 「一番搾りやわらか仕立て」(5% 350㎖缶・、純アルコール量14g、500㎖缶・同20g、オープン価格)は、通常使用する大麦麦芽に加えて小麦麦芽を使用することで小麦の柔らかな甘みとうまみが感じられ、後口も軽やかで飲みやすいおいしさを実現した。麦のおいしいところだけを搾る「一番搾り製法」により小麦のうまみがたっぷり感じられながらも、苦み・雑味のな・・・


「PSB〈黒〉」を新発売 酒税改正でビールカテゴリーを強化

 サントリー㈱は8月22日、東京と大阪でビール事業マーケテイング説明会を開催、2023年1~7月のビール類計の販売数量が前年比113%と市場を大きく上回った好調を背景に、10月の酒税改正以降、ビールカテゴリーに徹底注力する。

 

 大阪でビールカンパニープレミアム戦略部長・内丸研一郎氏は1~7月のビールカテゴリーについて「『ザ・プレミアム・モルツ』ブランドが2月のリニューアルにより前年比111%、『パーフェクトサントリービール』(以下、PSB)が食中訴求により同101%、『サントリー生ビール』が4月の発売以降3ヶ月で200万ケースを突破、年間販売計画を当初の300万ケースから400万ケースに上方修正(大びん換算)、業務用(瓶・樽)も市場を大きく上回る同137%、厳しい環境が続く新ジャンルも『金麦』ブランドが同101%となった」と説明。

 

 同部長は10月以降のビールカテゴリーへの取り組みについて、限定品によるトライアルの最大化、業務用での飲用接点強化、TVCMの展開・キャンペーンの実施に取り組むと説明。

 

 限定品は、日本初の〝糖質ゼロ〟の黒ビール「パーフェクトサントリービール〈黒〉」を10月3日、「ザ・プレミアム・モルツ 限定デザイン缶」「同〈ジャパニーズエール〉香るエール限定デザイン缶」「同〈ジャパニーズエール〉ゴールデンエール」を10月17日、いずれも数量限定で全国発売する。

 

 ▽「パーフェクトサントリービール〈黒〉」(5% 350・500㎖缶)は、上質で深いコクが特長の「ダイヤモンド麦芽」を一部使用、力強い飲みごたえを実現した。さらに、上品な香ばしさが特長の厳選された黒麦芽を一部使用し、ホップの配合比率と発酵条件を調整することで、黒ビールらしい香りと味わいに仕上げた。

 

 ▽「ザ・プレミアム・モルツ限定デザイン缶」(5・5% 350・500㎖缶)は、高品質で香り高い欧州産ファインアロマホップの仕様や天然水醸造など、素材・製法に徹底的にこだわっている。今年2月には時代に合わせた〝新プレミアム創造〟を目指し、中味・パッケージを刷新。「磨きダイヤモンド麦芽」を一部使用することで、"華やかな香り""深いコク"がより上質に、一層鮮やかに進化した。▽「同〈ジャパニーズエール〉香るエール」(6% 350・500㎖缶)は、「ザ・プレミアム・モルツ」こだわりの素材、同社独自の上面発酵酵母、醸造家の卓越した技術を掛け合わせ・・・


醸界通信2023年8月23日増刊号(TOPICS)


ビール4社7月のビール類販売数量 ビール販売数量が6%増

 2023年7月のビール類市場は、業務用の回復に加えて猛暑や花火大会などのイベント効果もあり前年並みを確保。このうちビールは前年比106%、発泡酒も同110%で前年を上回ったが、新ジャンルは11%前年を下回った。

 

 アサヒビールは7月のビール類販売金額が前年比108%、1月からの累計でも103%と前年を上回っている。数量ベースでは「スーパードライ」の販売数量が7月単月で107%。樽が119%、びんが118%、缶が101%で、業務用の回復が目立った。1月からの販売数量は104%。「スタイルフリー」の販売数量は7月単月、累計ともに前年比98%。「クリアアサヒ」は7月単月103%、累計でも102%と前年を上回った。微アルコールを含むアルコールテイスト飲料の7月は金額ベースで前年比109%。累計でも104%。

 

 ビール類以外の7月の販売金額の前年比は洋酒120%、RTD109%、ワイン99%、焼酎130%で、1月からの累計では全カテゴリーで前年を上回っている。

 

 キリンビールは7月のビール類販売数量が前年比95%で前年を下回ったが「一番搾り」は業務用市場の伸びもあり前年比101%。「スプリング バレー」ブランドは、「SPRING VALLEY シルクエール〈白〉」「同 サマークラフト〈香〉」が寄与し同114%。「淡麗グリーンラベル」の販売数量は93%、「本麒麟」94%。RTD計の7月は102%だったが「氷結」ブランド計は115%の大幅増。

 

 サントリーは7月のビール類販売数量が前年比111%、1月からの累計でも113%の高い伸び(ノンアルコール飲料を含む)。この内ビールカテゴリーは129%で市場の10・・・


前年度比1.2%の微減 令和4BY清酒の課税移出数量

 令和5年6月の清酒課税移出数量は2万7566㎘、前年比96.0%。令和4年7月からの令和4BY課税移出数量は39万8923㎘、前年度比98.8%となった。

 

 同年度におけるタイプ別は、▽吟醸酒=6万6563㎘、同104.7%(うち純米吟醸酒=4万7145㎘、同107.3%)、▽純米酒=5万5760㎘、同102.5%、▽本醸造酒=2万5049㎘、同100.0%、▽一般酒=25万1550㎘、同96.4%で、本醸造酒が前年並みとなったほか吟醸酒、純米酒は前年を上回った。

 

 令和4BYの国税局管内別の課税移出数量は東京局(前年度比97.4%)、仙台局(同99.7%)、大阪局(95.7%)、以外のすべてで前年度を上回った。

 

 同年度の主産地別は、▽兵庫県=10万2985㎘、同96.6%、▽京都府7万2683㎘、同93.7%、▽新潟県=3万3244㎘、同99.2%、▽埼玉県=2万1943㎘、同103.0%、▽千葉県=1万5778㎘、同92.・・・


「サントリー天然水北アルプス信濃の森工場」が国内食品工場初 英国規格協からカーボンニュートラルの認証受ける

 「サントリー天然水 北アルプス信濃の森工場」は、英国規格協会(BSI‥British Srandards Institution)による「PAS2060」(Publicly Available Specification 2060の略。BSIが発行する国際的な規格として、製品・サービス等から生じる温室効果ガス(GHG)排出量を定量化、削減し、カーボンオフセットした結果、ニュートラル(GHGの排出を実質ゼロにする)状態であることを宣言するための仕様)の認証が完了し、カーボンニュートラルな工場としての認証を受けた。これは国内の食品工場で初の取得、また、長野県では初の事例となる。

 

 BSIは1901年に設立された世界最古の国家規格協会。英国王室認可かつ英国政府から任命を受けた国際機関として規格の開発を行うと同時に、それらの規格への適合性評価等を通じて製品・サービス・システムの品質・安全性向上を支援している。

 

 日本では、1999年に設立された同協会の日本法人であるBSIグループジャパン㈱が、様々な産業や分野における規格の策定・認証・監査・トレーニングなどを展開しつつ、企業や組織の競争力向上や持続可能性の実現に向けたソリューションを・・・


霧島酒造「ふわり玄米」と独自酵母の本格麦焼酎と本格米焼酎 20年ぶりの新商品2品を発売


 霧島酒造は、「本格麦焼酎 霧島ほろる」と「本格米焼酎 霧島するる」を9月13日全国発売する。

 

 同社では8月2日都城市の本社で発表会を開催、江夏順行社長は「霧島酒造にとって約20年ぶりとなる本格麦焼酎と本格米焼酎の発売であり、2品とも当社が100年以上にわたり培ってきた製造技術を結集した、それぞれ特長のある果実の香りを持ちながらも、それぞれの原料の風味を強く感じられる、これまでにない新感覚の商品。価値観が多様に変化する時代の中でも、『品質をときめきに』の企業スローガンのもと、お客様に感動していただける焼酎を造って行こうとする姿勢に、ブレは一切ない」と語った。

 

 同社は1916年の創業以来、芋焼酎を中心に麦焼酎・米焼酎など本格焼酎を軸として、食文化を豊かにできるような商品を届けてきたが、1998年の「黒霧島」発売以降、芋焼酎の製造・販売に注力、麦焼酎・米焼酎の社内シェアは相対的に減ったものの、研究・開発を進めてきた。

 

同社では、今回の新商品は、2021年に発売した本格芋焼酎「SUZUKIRISHIMA」にも使用している「ふわり玄米」など、これまでの芋焼酎造りで培ってきた技術を結集、お客様へ自信を持って届けられる味わいが実現した。

 

 「本格麦焼酎 霧島ほろる」は、麦麹ではなく膨らみのある味わいになる米麹を採用し、味わいに奥行きを与え、深みのある香りを生み出す「ふわり玄米」を使用。独自開発したフルーティーな香りをもたらす「エアリアル酵母」、華やかな香りを生み出す「紫陽花(あじさい)酵母」を使用することで、バナナのような軽快な果実香を実現。「ふわり玄米」「エアリアル酵母」「紫陽花酵母」そ・・・


カゴメなど食品メーカー6社と物流企業のF-LINE社 北海道の共同配送効率を強化

 カゴメ㈱、㈱Mizkan、日清オイリオグルーブ㈱、味の素㈱、㈱日清製粉ウェルナ、ハウス食品グループ本社㈱の食品メーカー6社と、物流企業のFーLINE㈱(東京)は、2023年10月に、物流効率の改善を目指し、北海道地区における共同配送の仕組みを再構築する。配送拠点と配送車両の共同利用の推進により、CO2排出量の約16%削減を見込む。

 

 食品メーカー6社とFーLINEは北海道で2016年から共同配送を開始している。今回は現在2ヶ所ある保管・配送拠点を2023年10月に1ヶ所に集約し、共同保管・共同配送により、車両1台あたりの積載効率を高めるとともに配送回数を削減する。これにより、納品先への配送車両台数が削減され、荷受時の負担も軽減できるものと考えている。

 

 次期ステップでは、環境負荷低減の一環として、道内遠隔地納品の鉄道輸送活用を検討する。

 

 今回の食品メーカー6社は2015年2月2日、より効率的で安定した物流力の確保と食品業界全体の物流インフラの社会的・経済的合理性を追求するため、理念を共有する食品メーカーが参画できる〝食品企業プラットフォーム〟の構築に合意。

 

 「競争は商品で物流は共同で」という理念のもと、FーLINE社と、①6社共同配送の推進、②中・長距離幹線輸送ルートの再構築、③物流の整流化・各種標準化(伝票電子化、外装サイズ等)を実現する。・・・


キリン ジャパニーズウイスキー「富士」欧州エリアでの販売開始へ ペルノ・リカール社と販売契約

 キリンビールは、世界的なワイン・スピリッツメーカーの「ペルノ リカール社」(フランス・パリ)と販売契約を締結、2023年9月から順次、欧州エリアにおけるジャパニーズウイスキー「富士」の販売を開始する。 

 

 近年高まっている海外でのジャパニーズウイスキーの人気もあり、高価格帯のプレミアムジャパニーズウイスキーはここ10年の国内平均成長率が18%増となっている。

 

 「富士」ブランドは、富士山の麓にある富士御殿場蒸溜所で、「富士の伏流水」「自然環境」「つくり手」により丁寧に造り込みを行っており、「キリン シングルモルトジャパニーズウイスキー富士」、「キリン シングルグレーンジャパニーズウイスキー富士」「キリン シングルブレンデッドジャパニーズウイスキー 富士」をラインアップしている。今年5月に開催された世界的な酒類コンペティション「ISC 2023」のジャパニーズウイスキー部門で、3品すべてが「ゴールド」を受賞するなど、海外からも高く評価されている。

 

海外のウイスキーユーザーからは「"富士"のブランド名からジャパニーズウイスキーの代表との自信が伺える」「スムーズな口当たりが、スコッチなどにはないスタイルで気に入った」などの声が寄せられている。

 

 今回、ペルノ・リカールの販売網による欧州エリアでの販売拡大により「富士」の海外展開は新たに欧州の13カ国(フランス・ポーランド・ルーマニア・ハンガリー・イタリア・ブルガリア・セルビア・クロアチア・スロ・・・


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醸界通信2023年8月2日第2585号(TOPICS)


23年上半期ビール類市場 前年を1%下回る 6月はサントリーのみがプラス

 2023年1~6月のビール類販売数量は、4社合計で1%減だった。新型コロナウイルスの「5類移行」や行動制限の解除などにより外食など業務用が前年比約3割のプラスとなったが、家庭用は約7%の減少となった。しかし、コロナ前の2019年に比べると業務用は約3割、家庭用が1割の減少となっている。

 

 コロナに伴う行動制限はなくなったが、大人数での飲み会や2軒目の需要が減少しており、多くの飲食店では「客の帰宅が早くなっており、コロナ前の回復は望めない」との見方がほとんどとなっている。

 6月のメーカー別ビール類販売数量は、サントリーを除く3社が前年同月を下回り、1~6月の上半期ではキリンビールを除く3社が前年を上回った。

 

 アサヒビールは6月のビール類販売金額が前年比99%、累計では102%。「スーパードライ」は6月の販売数量(大びん換算、以下、同)が前年比96%だったが上半期の累計では104%で前年を上回った。業務用の回復による樽・瓶容器の伸びが寄与した。「スタイルフリー」の販売数量は6月単月、累計ともに前年比98%。「クリアアサヒ」の販売数量は6月98%、累計では101%。アルコールテイスト飲料(微アルコールを含む)は6月99%、累計では102%。

 

 上半期のビール類以外の販売金額の前年比は、洋酒126%、RTD100%、ワイン109%、焼酎110%ですべてのカテゴリーで前年を上回った。

 

 キリンビールの6月のビール類販売数量は前年比94%、上半期累計では95%。ビールカテゴリーでは「一番搾り」の6月が前年比97%と前年を下回ったが、累計では108%。「スプリングバレー」ブランド計は6月167%、上半期累計118%の大幅増。「淡麗グリーンラベル」の上半期は8%、「本麒麟」14%のマイナス。RTD計も6月95%、累計94%と前年を下回ったが、「氷結」ブランド計は・・・


製造計画作成アプリ キリンとブレインパッドが運用開始

 キリンビールは、㈱ブレインパッド(以下、ブレインパッド)とICTの活用による、キリンビールのSCM(Supply Chain Management)業務プロセスのDX(デジタルトランスフォーメーション)を加速させる、3ヵ年にわたる「MJ(未来の需給をつくる)プロジェクト」を2022年10月から始動させ、同プロジェクトの取組の第1弾として、昨年12月、ブレインパッドと共同開発した「資材需給管理アプリ」を運用していたが、その第2弾として7月から「製造計画作成アプリ」の運用を開始した。

 

 「MJ(未来の需給をつくる)プロジェクト」=将来に渡り、お客様に商品を安定的に届け続けるためには、市場の変化に迅速に対応するとともに、より強固な供給体制の構築が必要。そのため同社では、2021年4月に「SCM部」を新設し、需給業務における安定供給とコストの最適化の実現を目標として掲げた。

 

 今回、データの活用を通じた業務プロセスの変革支援を得意とするブレインパッドと手を組み、需給業務におけるシステムの自動化範囲を、従来より拡充することで、これまで従業員が手動で対応していた業務の効率化を図り、より安定的で持続可能な需給業務の実現を目指す。

 

 キリンビールとブレインパッドは、2024年までに需給業務におけるDXを推進。キリンビールではDXにより効率化された時間を使い、さらなる需給課題の解決に取り組み、お客様に同社商品を安定的に届けるとともに、物流負荷や環境負荷軽減などの社会的価値を創出する。

 

 製造計画作成業務は、直近1~2週間先や数ヶ月先の製造計画を作成した上で、最終的には足元の出荷動向を踏まえた日々の製造数の調整・確定を・・・


「ジョルジュデュブッフ」ボジョレーヌーヴォーなど 仏産新酒ワイン5種サントリーが11月16日発売

 サントリーは、「ジョルジュ デュブッフ ボジョレー ヌーヴォー 2023」など、フランス産新酒ワイン5種を、11月16日から全国で発売する。

 

 ジョルジュ デュブッフ社のボジョレー ヌーヴォーは、その華やかでチャーミングな香りと味わいにより、世界中のワイン愛好家を魅了している。フランスのリヨンで開催される「リヨン・ボジョレー ヌーヴォー ワインコンクール」では、2002年の第1回開催以降毎年受賞するなど、フランス現地で受賞歴№1ブランドとして高く評価されており、日本でもボジョレー ヌーヴォー売上№1ブランドとして支持されている。

 

 サントリーでは、ジョルジュ デュブッフ社と提携を開始した1996年から25年以上にわたり、日本国内のお客様に、年に一度、新酒の解禁を楽しむ文化を伝承してきた。今年も、お客様にボジョレー ヌーヴォーを囲んで、みんなで楽しく乾杯する時間を楽しんでもらいたいと、「ジョルジュ デュブッフ ボジョレー ヌーヴォー」をはじめとする計5種のラインナップを発売する。

 

 発売するのは「ジョルジュ デュブッフ ボジョレー ヌーヴォー 2023」(赤・ライトボディ、750㎖・37・・・


"暮らし彩発見~食から考える新しい食生活"がテーマに 国分西日本が展示商談会

 国分西日本は7月4日、混雑緩和のため「時間帯別完全予約制」を採用し、帝国ホテル大阪で「近畿エリア 秋季展示商談会」を開催、国分オリジナルブース76コマをはじめ、380ブースで約6000アイテムが出品され、得意先約1000名が来場した。

 

 溝口明彦マーケティング部長は展示商談会について「企画提案ブースでは『長計』『季節・話題』『コト売り』『未来予測』『地域密着』を軸に、〝暮らし彩発見~食から考える新しい食生活〟をテーマに、コロナ禍で生活様式が変わり、物価高が続いてる状況にあってもより良い食生活の提案を目指す」と説明。

 

 国分オリジナルブースでは、低温ブースで超高速冷凍技術の㈱ゼロカラ社との取り組みによる高品質冷凍プラットフォーム構築への取り組み、関西総合センターにおける加工機能の紹介、〝食からはじまる笑顔のある暮らし〟をテーマにしたライフスタイルメディア『macaroni』との連動企画など多彩な取り組みの提案・紹介、各エリアカンパニーの提案ブース、国分グル・・・


キリン「無糖チューハイ」で "第3次チューハイトレンド"を

 キリンビールが、糖類・甘味料を一切使わずに仕上げた、甘くなく果実味が引き立つ「キリン 氷結 無糖(以下、氷結 無糖)」シリーズは、1~5月の販売数量が前年比5割増と好調に推移、7月11日には新フレーバー「氷結 無糖 シークヮーサー」(ALC.7% 350・500㎖缶)を新発売するとともに、7月4日、イメージキャラクターに俳優の高橋一生さんが出演する新テレビCMと、「『無糖チューハイがトレンドへ!』氷結 無糖好調発表会」を行った。

 

 同社マーケティング部RTDカテゴリー戦略担当・松村孝弘カテゴリーマネージャーは「氷結 無糖」シリーズについて「22年は市場を大きく上回る前年比171%を実現。フラッグシップフレーバーのレモンの好調に加えて、昨年発売したフレーバー〝グレープフルーツ〟も上乗せになっている。

 

コロナ禍を経てお客様がRTDに求める価値・ニーズが変化、〝雑味のない・クリアな味わい〟〝カロリー・糖質など気にしなくて良い〟〝食事に合う〟など、食事時間を楽しめ、心と体を気遣えるものを好む傾向にあり、『氷結 無糖』の余計な甘さのないすっきりとしたおいしさがマッチしている」と説明、「10月の酒税改正でも税率が変わらないRTDは引き続き成長が見込まれる」と語った。

 

 また、「無糖・・・


人気絶頂「サントリー生ビール」発売3ヶ月で計画の58%増 京都工場でメディア見学会開く

 1~6月の国内酒類事業売上高が前年比114%と好調に推移しているサントリーは7月12日、関西地域のメディアを対象に、「サントリー生ビール〈天然水のビール工場〉京都」のビール造りの見学会を行った。 

 

 京都ビール工場は、西日本におけるビール、RTDの基幹工場。京都西山を天然水の水源として、年間約2700万ケース(大瓶換算)の生産能力を誇る。ここでのビール造りは「自然の恵み」(原料は農産物、生物(酵母)との協働作業)と、「装置」(品質・安定・効率の技術)を「匠(人)」が繋いでいる」(角井達文工場長)。

 

 サントリーの今年1~6月のビール販売数量は前年比135%、ビール類も同114%の大幅増を記録するなど市場平均を大きく上回っている。この内「サントリー生ビール」は発売3ヶ月で計画の58%増を記録、年内までの販売数量を計画の300万ケース(12・66L換算)から400万ケースに上方修正した。「ザ・プレミアム・モルツ」ブランドは前年比111%で推移している。

 

4月4日に発売した『サントリー生ビール』は、〝飲みはじめから飲み終わりまでずっとおいしい。〟、〝一日の終わりに今日の自分を全肯定してくれる存在。〟の、『これからの時代のビール』であり、お客様からは中味に対する『生ビールらしい飲みごたえと飲みやすさ』、『生樽などおいしさを感じながら今までにない斬新さ』などデザインに対する評価で、若年層の反応が良いのが好調の要因。夏バージョンのTVCM、飲用体験創出、景品付・・・


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醸界通信2023年7月5日第2583号(TOPICS)


22FYの酒類課税移出 業務用の回復などで2.1%増

 国税庁がまとめた2022年4月~2023年3月(FY)の酒類課税数量は国産・輸入合わせて816万3156㎘、前年比102・1%で前年度を上回った。コロナ禍の影響により2020年度6・0%、2021年度1・9%と減少が続いたが、2022年度は業務用市場の回復などにより前年度を上回ったが、2019年度に比べると5・6%減となっている。

 

 2022年度の種類別課税数量(国産・輸入の合計)を見るとビールが14・1%、ウイスキーが19・1%の大幅増となったほか、発泡酒、その他の醸造酒、スピリッツ等、リキュール、雑酒等はいずれも前年度を下回った。

 

 国産分の課税数量を見ると、ビールは216万4936㎘、同14・1%増を記録。ウイスキーも15万4295㎘、同17・5%の大幅増。いずれも業務用の回復が寄与した結・・・


デジタルヘルス製品3種を開発 サントリーグローバルイノベーションセンターが説明会

 サントリーホールディングス傘下の「サントリーグローバルイノベーションセンター㈱」は2013年、サントリー食品、ビームサントリー、サントリーなどグループ5社の研究機能会社として設立され、けいはんな学研都市(京都府精華町)に「サントリーワールドリサーチセンター」を置き、「『健康先取り』『美味追求』『サステナビリティ』の領域で5年後、10年後に喜んでもらえるものの研究開発を行っている」(安東範之社長)。

 

 6月8日には、腸の音を計測・評価し最適な「腸活」を提案する世界初の腸活アプリ「腸note」、脳波などを計測し、身体の老化の状態を推定するウェアラブル端末「XHRO(クロ)」、足の裏から見た目と健康の維持を支えるデバイスアプリケーション「GAITALYS(ゲイタリス)」を大阪市内で発表した。

 3製品は、例年、米国ラスベガスで開催される、電子機器を中心とした製品やサービスの展示イベント「CES」で「Innovation Awarbs」を受賞した。

 

 「腸note」は、スマホのマイクをお腹に当てるとAIが腸の音を分析、腸活を記録することで、一人ひとりに合った「腸活」を提案してくれる。専用のデバイスを必要とせず、気軽に腸活に取り組むことができる。

 

 サントリーでは兵庫県宍粟市や大阪府堺市の泉北ニュータウンなどで企業向け体験ツアー・・・


日本酒類販売の第74期売上高 連結・単体ともに前年比7%増

 日本酒類販売㈱は6月30日、第74期(令和5年3月期)決算説明会を開催、倉本 隆社長は「第74期は第1次中期経営計画『Challenge to change2024』スタートの年であり76期までの3年間を基盤作りの期間と位置づけ、3年後のグループ全体の売上高目標6000億円を掲げ、コア事業である『酒類・食品』の卸売事業を改めて磨き上げる、新たな価値創造にチャレンジする取り組みを開始。酒類・食品メーカー各社により実施された前例のない規模での価格改定に当たり、令和4年6月に改正施行された『酒類の公正な取引基準』の遵守徹底を図り、お取引様との粘り強い交渉を行い、卸売業として適正な納入価格への移行に取り組んだ」と語った。

 

 同社の74期連結売上高は5510億7900万円、前期比7・4%増、経常利益37億9300万円、同67・0%増、経常利益率0・69%、同0・25%増、親会社株主に帰属する当期純利益は24億8100万円、同79・3%増の増収増益。

 

 売上高は新型コロナウイルス感染症の行動規制緩和による業務用の回復などが寄与し、利益は物流コストを中心とした経費の圧縮・効率化への取り組みが奏功した。

 

 また、単体売上高は5235億6400万円、同7・0%増、経常利益34億2900万円、同48・0%増、経常利益率0・66%、同0・19%増、親会社株主に帰属する当期純利益は24億7400万円、同59・9%増の大幅増益となった。単体の業態別売上高は、業務用、外食向けが大幅増となり、品目別では清酒、焼酎甲・乙焼酎が業務用の回復により前年実績を確保、ビールも業務用の生樽・瓶の回復、新商品の寄与もあり前年比9・4%増。洋酒はオリジナル輸入商品「ニコラ フィット」を中心に好調に推移。清酒「江戸桜 純米吟醸原酒」、「岩下の新生姜 サワーの素」、「フルーツ香る焼酎セット」、「泡盛呑みくらべ ミニチュアセット」などオリジナル・アソート商品の開発・育成にも取り組んだ。

 

 営業面については市場環境、消費行動の変化への対応、取引先業態ごとのニーズに対・・・


霧島酒造 22年度売上高が1.6%増 本格焼酎販売数量は前年度を下回る

 霧島酒造の2022年度(2023年3月期)売上高は593億8382万円、前年度比101・6%で前年を上回った。

 

 この内本格焼酎の売上高は588億7707万円、同101・6%で前年度を上回ったが本格焼酎の販売国石数は45万9392石(8万2870㎘)、同97・5%で前年度を下回った。

 

 本格焼酎の容量別構成比は、1・8Lが78%を占め、900㎖18%、その他4%。また、エリア別構成比は九州地区27%、西日本地区(中国、四国、近畿、北陸、東海)36%、東日本地区(関東、東北、北海道)37%。

 

 売上高の伸びは15年ぶりの価格改定が影響した。 2022年度は新型コロナウイルスによる規制が徐々に緩和され、家庭向け紙パック製品の需要は落ち着いたものの、飲食店向け瓶製品の需要が回復しつつあるが、依然として「サツマイモ基腐病」の影響は大きく、同社の2022年度のさつま芋確保量は2年連続で減少した。この影響により2023年3月からは「黒霧島」「白・・・


サントリー食品など5社 食品ロス削減へ実証実験 段ボール外装の破損レベル判定を統一化

 キリンビバレッジ㈱、コカ・コーラ ボトラーズジャパン㈱(以下、コカ・コーラボトラーズ)、サントリー食品インターナショナル㈱(以下、サントリー食品)、㈱セブン‐イレブン・ジャパン(以下、セブン‐イレブン)、富士通㈱(以下、富士通)の5社は、富士通が開発したAIシステムを活用し、商品外装段ボールの破損レベル判定の統一化に向けた共同実証実験を2023年6月21日から本格的に開始した。

 

 現在、清涼飲料業界や流通業界では、商品の輸送・保管中に、輸送資材のダンボールに軽微な擦れやしわ、膨れ等が見られた場合、中身品質に関わらず、ダンボールの外観状態で納品可否の判断を各社の倉庫ごとに目視で行っている。この判断には飲料メーカー・流通業ともに共通の基準がないため、判断にバラツキが生じており、中身品質に問題のない商品の返品・廃棄が発生し、食品ロスが問題となっている。

 

 今回の共同実証実験では、これまでバラツキが生じていた納品可否の判断を「飲料配送研究会」(国税庁、農林水産省、経済産業省、中小企業庁および国土交通省と飲料配送の関係者や専門家等を構成員として、飲料配送に係る商品の毀損範囲の決定や毀損した商品の廃棄の費用負担等について議論を行っている研究会)の基準を使用した富士通のAIシステムにより客観的に判定する仕組みを、飲料メーカー・流通業が共有し、製造・・・


愛知県半田市とミツカン ペットボトルの水平リサイクルで協定

 愛知県半田市とMizkan(以下、ミツカン)は、6月28日、「資源循環型社会の実現に向けたペットボトルの水平リサイクルに関する協定書」を締結。半田市で排出・回収される使用済みペットボトルを、「ボトルtoボトル」水平リサイクルにより安定的にペットボトルとしてリサイクルすることにより、半田市における資源循環型社会の実現に役立てることに、共に取り組んでいく。

 

 半田市は、「第2次半田市環境基本計画(2021~2030)」の取組の5つの柱のうちの一つに、「資源循環社会」を掲げており、3Rの推進や廃棄物の適正な処理に取り組んでいる。

 

 半田市に本社を置くミツカンでは、2018年に10年先の未来への約束として「ミツカン未来ビジョン宣言」を策定、その中の1つのビジョンとして「人と社会と地球の健康」を掲げている。ペットボトルの資源循環としては、飲料業界では飲料を想したメカニカルリサイクルペットボトルの安全性評価がすでに論文化されており、商品への使用が拡大していたが、調味料では中身の性質や製造工程等が飲料のそれらとは異なるため、メカニカルリサイクルペットボトルは広く普及していない。そこで食品4社(ミツカン、キッコーマン、キューピー、日清オイリオグループ)では、調味料におけるリサイクルペットボトルの安全性評価を検証した論文を、・・・


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醸界通信2023年6月14日増刊号(TOPICS)


5月のビール類販売数量2カ月ぶりのプラスに 業務用ビールの伸びが寄与

 2023年5月のビール類市場全体の販売数量は前年比101%と推定され、キリンビールを除く3社が前年を上回った(アサヒは金額ベース)。業務用の回復もありビールが4%増、発泡酒も24%増となったが新ジャンルは10%減。

 

 アサヒビールはビール類計の販売金額が前年比104%。1月からの累計でも103%。「スーパードライ」の販売数量は5月101%。出荷日数が前年より1日多かったほか、コロナ感染症の位置づけが5類に移行したこともあり業務用が伸び、瓶・樽容器は116%の大幅増となった。

 

「アサヒスタイルフリー〈生〉」は3月製造分からのリニューアルに伴う広告・販促・店頭活動の強化により104%となったが、累計では97%。アルコールテイスト飲料(微アルコールを含む)は5月の売上金額が111%。累計では103%。「ドライゼロ」は販売数量が107%、「スタイルバランス」の販売数量は120%。

 

 ビール類以外の5月の前年比販売金額は洋酒129%、RTD107%、ワイン107%、焼酎118%ですべてのカテゴリーで前年を上回った。

 

 キリンビールは5月のビール類販売数量が前年比96%。「一番搾り」はゴールデンウイーク前の出荷の反動もあり、98%と前年を下回ったが「スプリングバレー」ブランド計は、「SPRING VALLEY シルクエール〈白〉」「同 サマークラフトエール〈香〉」が寄与し、同122%の大幅増。

 

「淡麗グリーンラベルは」97%。「本麒麟」は93%。RTD計は101%で「氷結」ブランド計は109%。

 

 サントリーは5月の国内酒類事業計の販・・・


キリンビール  「本麒麟」をリニューアル ‟うまさだけで勝負する”

 キリンビールは5月18日、品川インターシティホールで「本麒麟」リニューアル発表会&新TVCM発表会を開催、マーケティング部・ビール類カテゴリー戦略担当の岸川 真氏は3月製造分からリニューアルした「本麒麟」(6% 350㎖缶・純アルコール量16.8g、500㎖缶・同24g、オープン価格)について"うまさだけで勝負する。新しい「本麒麟」"の中味について、「仕込み温度の最適化による、一口飲むと『グッ』とくるコクと飲みごたえを向上させ、原材料の調整によるスッと切れて"あぁもう一口飲みたい"と思わせる飲み飽きなさを向上させた。銘柄を隠した味覚テストでは97%の人がうまい!と回答した」と説明。

 

 広告は、「ブランド名でもなく、「とにかく「中味」だけで評価いただきたいという思いから"うまさだけで勝負する。新しい本麒麟"」としている。

 

 リニューアル品に切り替わった3月以降の販売数量はすでに1億本を突破、2023年は1658万ケース(大びん換算)、前年比98%の販売を目指す。

 

 発表会には俳優の江口洋介さんとタモリさんに加えて、新キャストの広末涼子さん、満島真之介さんが登場、タモリさんは「今回もこれまでを上回るおいしさで『本麒麟』には毎回驚かされます。さすが『本麒麟』」とコメント、江口洋介さんは「新しい『本麒麟』は、本当においしくて、今まで以上に期待をして・・・


宝グループ「TGC100」の総仕上げへ 中期経営計画2025を策定

 宝ホールディングスはこのほど、2025年度(2026年3月期)を最

終年度とする「宝グループ中期経営計画2025」を策定、5月18日、帝国ホテル東京で2023年3月期業績とともに発表会を開催した。

 

 宝グループの2023年3月期業績は、売上高3506億6500万円、前期比116.5%、営業利益379億4500万円、同87.5%、経常利益387億600万円、同89.5%、親会社株主に帰属する当期純利益212億600万円、同102.1%。

 

宝ホールディングス・髙橋秀夫常務取締役はこれについて、「2020年4月~2023年3月中計期間は各事業のビジネスモデルと経営基盤を再構築し、足元を固める3年間だったが、事業別営業利益は宝酒造48億円、宝酒造インターナショナルグループ108億円、タカラバイオグループ205億円、国内グループ22億円で2020年3月期に比べて全ての事業で増益を達成、特に宝酒造インターナショナルグループは2020年3月期の営業利益35億円、タカラバイオグループの62億円に比べて大幅増となった」と説明。

 

 中計2025は、「2020年に策定した6年間の長期経営構想「TaKaRa Group Challenge for the 100th(以下、TGC100)」の総仕上げの中計として『成長・強化領域への投資を加速させ、企業価値を高める3年間』」と説明。

 

 成長・強化領域は宝酒造(安全・安心な生産体制の強化、ヒット商品の開発・育成、重点ブランド育成)、宝酒造インターナショナルグループ(北米、欧州での食材卸拠点拡大、和酒の拡大)、タカラバイオグループ(試薬・機器事業の拡大、CDMO事業の拡充、創薬基盤技術の価値最大化)としてグループ全体で880億円の投資を計画、2025年の定量目標を連結売上高4200億円以上、連結営業利益380億円以上、海外売上高比率60%以上(タカラバイオグループを除く海外売上高比率60%以上)、ROE9.0%以上、ROIC7.5%以上、としている。

 

 宝グループの2024年3月期業績予想は、売上高3550億円、前期比101.2%、営業利益263億円、同69.3%、経常利益268億円、同69.2%、親会社株主に帰属する当期純利益150億円、同70.7%。

 

 宝酒造・村田謙二社長は中計2022を振り返り、「コロナ感染拡大期・縮小期を繰り返す間、外飲みから家飲みへの変化に対し、ちょっと贅沢なものや健康意識の高まりに対応した商品に注力、全量芋焼酎「ISAINA」、松竹梅「昴」、ノンアルチューハイ「辛口ゼロボール」などの発売・育成、輸出拡大に向け「澪」を中心にグローバルブランドとしての価値向上に向けた施策の展開、合理化と経・・・


23社・490億円の飯田グループ 「三方よしの経営で」100周年 海外でも‟SAKE”普及事業

 酒類・食品卸売業の㈱飯田(大阪府八尾市)を中核とする飯田グループは今年、100回目の創業日を迎え、5月24日、シェラトン都ホテル大阪で記者会見、グループの現状や今後の方針などについて説明した。

 

 1923年、当時の飯田弟一氏が生家の飯田酒造場から独立し、八尾に酒の小売業を開業したのが飯田グループの始まり。

 

 この間、「三方よしの経営」を理念に多様な事業を展開、長龍酒造(1963年設立)、発酵調味料製造・販売の飯田醸造(1985年設立)、酒米搗精会社「IIDA Sake Rice Inc」(1998年設立)、精米機製造・販売の新中野工業の全株式取得(2006年)、㈱新潟ケンベイと、精米加工事業を柱とした合弁会社「㈱新潟酒米精米」の設立(2019年)など、現在の飯田グループは23社・合計連結売上高490億円を誇り、グループを率いる飯田豊彦氏は2002年、㈱飯田の社長に就任。

 

 同社長はグループ100回目の創業日を迎えたことに関して、「オイルショックやバブル経済の崩壊、規制緩和、ここ3年のコロナ禍など、激変する酒類業界で変革を前向きに捉えデジタルツールや新しい技術を導入するとともに、密接に関連する独立採算の会社が互いに協力し合うグループ経営により、様々なアイデアとシナジー効果が生まれ、特徴あるグループ企業に成長したという評価を頂いている。

 

今後も『三方よしの経営』の実現を目指し、知恵を絞り、汗を流し、新しい100年を目指す」と語り、現在は「酒のある豊かな生活の演出」を目指し、2009年には㈱JCTOとKuramoto USに出資参加、社長に就任し海外でのSAKE普及に取組む。クラフトビールの新たなスタイル確立を目指し、アメリカで、飯田グループが持つ製麹ノウハウ・・・


日酒販 秋田県酒類卸との関係強化へ 発行済株式の一部を取得

 日本酒類販売(以下、日酒販)は2023年4月12日、㈱秋田県酒類卸(秋田県秋田市・佐藤卯兵衛社長、以下、秋田県酒類卸)の発行済株式の一部を取得した。

 

 秋田県酒類卸は昭和24年9月の創業。秋田県内最大の酒類卸会社として県内全域をカバーできる物流網を有し、酒類・食品を通じて地域密着の事業活動を展開。2023年3月期売上高は131億4000万円、社員数81名を擁している。 

 

 日酒販は、〝「お酒と食」で「つながり」を『価値』に変える会社〟を経営ビジョンに掲げ、コア事業の酒類卸売事業に軸足を置きつつ、消費行動や市場環境の変化に対応するとともに新しい事業にも挑戦している。「つながり」とは、「人と人をつなぐ」「時間をつなぐ」など多様な意味を含んでおり、「地域をつなぐ」もその一つ。今回は秋田県酒類卸の株式取得と同社取締役(非常勤)選任でも合意している。今後は、酒類・食品流通における相互機能の・・・


家庭用鍋つゆ商品 ミツカンが値上げ7月1日から

 ミツカンは、2023年7月1日から、一部の家庭用鍋つゆ商品の価格改定(値上げ)を実施する。

 かねてから原料費・資材費を含む製造コスト等の高騰を吸収すべく努力を重ねてきたが、企業努力だけでは吸収しきれない厳しい状況となっており、引き続き品質の維持・向上に努めながら、安全・安心な商品を安定的に届けるため、価格改定を実施する。

 

 対象商品は家庭用鍋つゆ商品20品(「〆まで美味しい鍋つゆ」シリーズ、「辛鍋つゆ」シリーズ)。税別参考小売価格は約10%の値上げとなる。

 

 ミツカングループ(以下、ミツカン)と京都市は、食品ロス削減の取り組みとして、2021年度から食べ物の〝もったいない〟を削減する3年目の取り組みとして、旬素材をおいしく食べつくす、やみつきアレンジレシピを含む、8つのレシピを新たに開発した。

 

 5月15日からは、ミツカンの対象商品(カンタン酢シリーズ)を含み、500円(税込)以上購入したレシート画像を1口として応募でき、また、Instagramに「もったい菜漬け」の写真を投稿すると、当選確率が2倍になる。

 

 賞品は、総勢310名に「Oisixおすすめピクルスに合う野菜セット」や「HARIO『ビネガーズ カフェ』スキニーキャスター」などが当たる、「旬野菜のおいしさ食べつ・・・


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醸界通信2023年5月17日2580号(TOPICS)


23年4月のビール類市場 前年を6%下回る ビールカテゴリーの好調続く

 2023年4月のビール類販売数量は、サントリーを除く3社が前年を下回った。

  アサヒビールはビール類の販売金額が前年比97%。「スーパードライ」の販売数量は同98%、1月からの累計は108%で前年を上回っている。「スタイルフリー」の販売数量は4月94%、累計96%。「クリアアサヒ」の販売数量は3月製造分からのリニューアルに伴う広告・販促・店頭活動の強化により4月102%、累計では103%。

 

 4月のビール類以外の販売金額はワインの87%を除き洋酒、RTD、焼酎ともに前年を上回った。アルコールテイスト飲料は4月95%、累計101%。

 

 キリンビールは4月のビール類販売数量が前年比88%の大幅減となったが、「一番搾り」は109%。リニューア効果と業務用市場の回復が寄与した。「スプリングバレー」ブランド計95%、「淡麗グリーンラベル」89%、「本麒麟」78%、RTD計87%といずれも前年を下回り、「氷結」ブランド計も99%。

 サントリーの4月はビール類販売数量が前年比114%、累計115%の大幅増。「サントリー生ビール」は4月末時点の販売数量が年間計画の約4割となる125万ケース(大びん換算)となり、「パーフェクトサントリービール」4月単月で16%増。

 

 国内酒類事業計の販売金額は前年比109%、累計では114%(ノンアルコール飲料を含む)。4月はワイン事業の販・・・


3月の清酒課税移出数量前年比2.8%減 令和4FYは前年並みに

 日本酒造組合中央会によると令和5年年3月の清酒課税移出数量は3万5019㎘、前年比97・2%。令和4年4月~令和5年3月の令和4FYの課税移出数量は40万1911㎘、前年比100・0%と前年並みとなった。

 

 令和5年3月のタイプ別は、▽吟醸酒=5407㎘、同108・2%(うち純米吟醸=4015㎘、同111・1%)、▽純米酒=4744㎘、同105・3%、▽本醸造酒=2004㎘、同105・1%、▽一般酒=2万2863㎘、同92・8%。

 

 令和4FYのタイプ別は、▽吟醸酒6万6358㎘、前年比107・7%(うち純米吟醸酒=4万6628㎘、同110・4%)、▽純米酒=5万5988㎘、同105・9%、▽本醸造酒=2万5262㎘、同104・1%、▽一般酒=25万4302㎘、同96・6%。令和5年3月、令和4FYともに特定名称酒が前年を上回った。

 令和5年3月の主産地は、▽兵庫県=9454㎘、同88・0%、▽京都府=6354㎘、同91・4%、▽新潟県=2574㎘、同103・8%、▽埼玉県=2085㎘、同99・9%、▽千葉県=1413㎘、同99・6%、▽秋田県=1298㎘、同95・3%。

 

 令和5年3月の単式蒸留焼酎の課税移出数量は3万903㎘、前年比88・4%。昨年4月~今年3月の令和4FYの課税移出数量は37万6720㎘、同100・3%で前年並みを確保した。

 令和5年3月の原料別は、▽さつまいも=1万・・・


カナダの清酒蔵オンタリオ社株式 宝HD子会社が80%を取得

 宝ホールディングスの子会社で海外事業を展開している宝酒造インターナショナル社は2023年5月8日、カナダで清酒等の製造・販売を行う2241559 Ontario Limited(以下、オンタリオ社)の発行済株式のうち80%を取得し、連結子会社とした。

 

 宝ホールディングスは、2026年3月期までの長期経営構想「TGC100」で、技術力、商品力、ブランド力をさらに向上させ、「和酒・日本食市場」「ライフサイエンス産業」における多様な価値を提供することで、国内外での存在感を高めながら、持続的な成長と飛躍の実現を目指している。

 

 海外事業を担う宝酒造インターナショナルグループは、国内外のグループ会社と連携、「グローバル和酒・日本食材№1企業」を目指し、事業基盤の強化に取り組んでおり、今回のオンタリオ社の発行済株式の80%取得はその一環。

 

 オンタリオ社は、2010年に設立された、カナダ東部の州で唯一の酒蔵で、主に日本食市場向けに清酒「泉/Izumi」や従来の和酒の領域にとらわれない、清酒をベースとしたカクテル(以下、「Sakeカクテル」)の製造・販売事業を展開している。オンタリオ社が事業を営むオンタリオ州トロント市は、カナダ最大の・・・


アサヒ飲料 自動販売機を活用し 大気中のCO2吸収の実証実験を実施

 アサヒ飲料は、自動販売機(以下、自販機)を活用したCO2の資源循環モデルの実証実験を6月から開始する。

 

 実験は、大気中のCO2の吸収を可能とした自販機を設置し、吸収したCO2を肥料やコンクリートなどの工業原料に活用し、脱炭素社会の実現に貢献する国内初の取り組み。大気中のCO2の吸収を可能にした自販機と、その自販機を活用したCO2の資源循環の取り組みはともに特許出願中。

 

 実験では自販機の庫内にCO2を吸収する特殊材を搭載した「CO2を食べる自販機」を6月から展開する。自販機は周辺の大気を吸い込み、それを利用して商品を温めたり冷やしたりしているが、「CO2を食べる自販機」は、庫内に搭載した特殊材が大気中のCO2のみを吸収する。CO2を吸収しても自販機の稼働に影響はなく、大気中のCO2を吸収する木と同じような役割を果たすため、脱炭素社会の実現に貢献する。

 

 1台あたりのCO2吸収量は、稼働電力由来のCO2排出量の最大20%を見込んでおり、スギ(樹齢56―60年)に置き換えると、約20本文の年間吸収量に相当する。

 

 実証実験では関東・関西エリアを中心に、CO2濃度が高いとされる屋内に加え屋外など様々な場所に約30台を設置し、CO2吸収量や吸収スピードなどを比較・検証する。

 

 2024年から本格展開を予定し、同自販機を新たに設置してもらえる客と持続可能な社会への貢献に取り組む。同時に、CO2吸収能力の高い素材開発も進め、将来的にはCO2排出量と吸収量が同等となるカーボンニュートラルを実現する自・・・


サッポロ RTD「男梅サワー」に IBMと共同開発のAIを活用

 サッポロビールは「サッポロ 男梅サワー 通のしょっぱ梅」(5%、350㎖缶、純アルコール量14g、税別参考小売価格172円・500㎖缶、同20g、同234円)を7月4日に全国で数量限定発売する。

 

同商品は、同社と日本アイ・ビー・エム㈱(以下、IBM)が共同開発したRTD商品開発AIシステム「N‐Wing★(ニュー・ウィング・スター)」を活用して開発した初の商品。

 

 「N‐Wing★」は、これまで商品化した約170商品で検討した配合(約1、200種)や原料情報(約700種)を含むレシピを学習していて、新商品のコンセプトや必要な情報を入力すると、瞬時に目標とする配合の骨格をもとに原料の組合せ、各原料が商品全体の中に占める割合(配合量)まで予測し、推奨配合と推奨香料からなるレシピを出力する商品開発AIシステム。

 

開発担当者はこのレシピを参考にして必要な原料を調達し、試作品の開発を行う。この「N‐Wing★」を活用した第一弾の商品を今回、発売10周年を迎えた主力ブランド「男梅サワーブランド」から発売する。

 

 同商品は、梅干し・・・


4期連続の増益を達成 伊藤忠食品23年3月期連結決算

 伊藤忠食品は5月1日、2023年3月期(2022年4月〜2023年3月)決算を発表、岡本 均社長は2023年3月期について「新型コロナウイルス感染症の影響は残ったが後半の行動制限の緩和やインバウンド需要回復により4期連続の増益となった。

 

しかし、食品流通業界では人流の回復に伴う外食産業やコンビニエンスストアでは復調が見られるものの、スーパーマーケットでは買い控えや割安なPB商品の需要が高まるなど厳しい経営環境が続いている」と語った。

 

 2023年3月期の連結業績は売上高6429億5300万円、前期比4・9%増、営業利益75億700万円、同27・5%増、経常利益89億4300万円、同22・9%増、親会社株主に帰属する当期純利益は48億4300万円、同12・2%増の増収増益。

 

 売上高は人流の回復による外食・業務用取引の需要回復、GMS・SM向け新規取引の獲得により大幅増となり、取引拡大や合理化・効率化など、低重心経営の徹底が奏功し増益となった。

 

 商品別売上高は別表の通りギフトを除く全カテゴリーで前期を上回った。

 

 同社では2023年度を初年度とする中期経営計画「Transform 2025~創造と循環~(2023年度~2025年度)を策定、2023年度連結業績予想を売上高6800億円、前期比5・8%増、営業利益70億円、同6・8%減、経常利益80億円、同10・5%減、親会社株主に帰属・・・


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醸界通信2023年5月3日2579号(TOPICS)


ビール4社3月のビール類販売数量 業務用回復でビールが10%増

 ビール4社の3月のビール類販売数量は前年比4%増で2ヶ月連続で前年を上回った。昨年の新型コロナウイルスまん延防止措置の反動により業務用が回復、瓶・樽が大幅増となりカテゴリー別ではビールが10%、発泡酒が21%増となったが新ジャンルは9%のマイナスとなった。

 

 アサヒビールはビール類の販売金額が前年比105%。「スーパードライ」の販売数量は同102%、1月からの累計は113%の2ケタ増。3月の瓶・樽容器は133%の大幅増。「スタイルフリー」の販売数量は3月99%、累計では97%。リニューアルに伴い店頭活動を強化した「クリアアサヒ」は107%、累計では103%。ビール類以外の3月の売上金額の前年対比は洋酒132%、RTD97%、ワイン136%、焼酎112%。アルコールテイスト飲料(微アルコールを含む)の売上金額は「ドライゼロ」の前年比19%増が寄与し、10%増。 

 

 キリンビールの3月はビール類計の販売数量が前年比99%、1月からの累計でも99%。「一番搾り」は3月111%、累計では119%。リニューアルした「スプリングバレー 豊潤〈496〉」は19%の大幅増。「淡麗グリーンラベル」は3月95%、累計91%。「本麒麟」は3月88%、累計84%。RTD計は3月99%、累計95%だったが「氷結」ブランド計は3月108%、累計では102%。

 

 サントリーは3月のビール類販売数量が前年比123%、累計116%の大幅増。この内ビールカテゴリーは3月167%、累計142%。リニューアルした「ザ・プレミアム・モルツ」ブランドは112%、「パーフェクトサントリービール」も157%の大幅増。4月4日に発売した「サントリー生ビール」は12日時点の販売数量が100万ケース(大びん換算)を突破。過去20年の同社ビール(缶)新製品で最速となるなど好調な出足を見せている。

 

 同社によるとビールカテゴリー全体の購入率は「サントリー生ビール」発売週と前週を比較すると約1・2倍となっている。「金麦」ブランドの3月は6%増と好調に推移、市場を大きく上回・・・。


アサヒビール 10月1日酒類の生産者価格を改定 コスト上昇と酒税改正で

 アサヒビールは、2023年10月1日から「コスト増によるビール類・その他樽詰酒類・焼酎・輸入ワイン」と「酒税改正」による生産者価格の改定(615品目)を実施する。

 

 昨今の世界的な経済情勢により、各種原材料価格や容器包装資材、エネルギー価格に加えて、物流費などのコスト上昇は企業努力だけで吸・・・。


プラントベースフードを共同開発 ㈱TWOとカゴメが第2弾

 プラントベースフードブランド「2foods(トゥーフーズ)」を手掛ける㈱TWO(東京・代表取締役CEO‥東 義和氏、以下「TWO」)とカゴメは、2022年3月から共同開発商品第1弾のプラントベースエッグ「Ever Egg(エバーエッグ)」と、

 

「Ever Egg」と一緒に楽しむ「Plant Based Demi Glace Sauce(プラントベースデミグラスソース)」(いずれも冷凍タイプ)を、主に2foods(トゥーフーズ)オンラインショップ・店舗で販売してきたが、今回同商品の常温タイプを共同開発、4月4日から同オンラ・・・。


サントリーとENEOS Pボトルの回収・再資源化の実証実験

 サントリー食品インターナショナルは、ENEOS㈱、(以下、ENEOS)と協働し、「ボトルtoボトル」水平リサイクルのさらなる推進に向けて、神奈川県川崎市内6ヶ所のENEOSサービスステーション(以下、SS)を起点とした、使用済みペットボトルの回収・再資源化の実証実験を4月1日から開始した。

 

 ENEOSは、ペットボトル原料となるパラキシレンの原料供給者として、資源循環に資する取り組みを検討してきた。今回、「リサイクル適性が高く、再資源化の仕組みが整っているペットボトルを資源として循環させていくことで持続可能な社会の実現に貢献する」という両社の思いが一致し、ENEOSのSSネットワークを活用した使用済みペットボトル回収・再資源化の実証実験となった。

 

 これは、SSを起点とした使用済みペットボトルの回収から再資源化・再製品化および再商品化までの水平リサイクルチェーンの実現可能性を検証するもの。神奈川県川崎市内6ヶ所のENEOSのSSで回収した使用済みペットボトルを協栄産業㈱で再資源化し、サントリー食品インターナショナルの飲料用ペットボトル容器として再・・・。


霧島酒造 「サツマイモ貴腐病」拡大防止へ 「甘露種苗生産施設」を建設

 霧島酒造は、2023年1月から、都城市志比田町の敷地で「甘藷種苗生産施設」(仮称)の建設を開始した。施設は、種苗の段階における「サツマイモ基腐病」(以下、基腐病)拡大防止、さつまいもの研究開発を目指す。施設は面積1万7565㎡の敷地に、総工費約14億円をかけて鉄骨造り2階建ての管理研究棟とオランダ式高軒高ハウス(育苗ハウス)を建設、2023年9月の稼働を目指す。

 

 近年、さつまいも生産農家の高齢化や転作・離農が続いているのに加えて、2018年に国内で初めて確認された基腐病の流行が重なり、霧島酒造の2022年のさつまいも確保量は前年に続いて2年連続で前年を下回ったことなどから価格改定を実施したほか、一部商品の販売を休止している。

 

 同社は、「KIRISHIMA SATSUMAIMO CYCLE~さつまいもを、エネルギーに。~」を持続可能な焼酎造りの全体構想として掲げ、生産農家とともに基腐・・・。


ヒガシマル醤油が価格改定 つゆ・たれなど7月から

 ヒガシマル醤油は、つゆ・たれ・粉末商品の令和5年7月1日出荷分からの価格を改定する。

 原材料や容器資材、エネルギー等の価格上昇が続く中、安全・安心な原料の確保、生産の効率化など最大限の合理化に取り組んできたが、企業努力だけではコスト上昇分の吸収は困難となったため、希望小売価格は5~13%の引き上げとなる。

 

 対象商品はつゆ・たれ22アイテム、粉末商品7アイテムで主な商品の希望小売価格は、「めんスープ4倍濃縮400㎖」が現行の320円から360円に、「まろやかぽんず」400㎖の現行300円は330円に、「ちょっとぞうすい さけ・とり」3袋入り、「同 かに・松茸・ふぐ」2袋入りの現行200円は226円に、「ちょっとどんぶり うすく・・・。


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